ピーチライナーがピンチ
ぼくはペーパードライバーなので、自分がいま住んでいる場所を決めるに当たっての第1条件は「電車の駅から歩ける」ということでした。バス乗り換えや駅からケッタでキコキコするなら引っ越す意味がないと思ったので、その条件を譲ることはできませんでした。
こういう自分にとって、公共交通とりわけ電車の存在は重要なのですが、ぼくがここ数日の間にコメント・トラックバックをもらったり偶然見つけたところで関連しそうな記事があったので、半ば強引に括っている感もありますけど、これを元に記事を書いてみます。
桃花台線の運行は、「現在の人口」を基準に、考えるべきです。そして「現在の人口」と「実際の利用者数」を元に考えて、私は桃花台線は「廃止」すべきだと思います。
車の利用を減らすには、公共交通機関の整備という方法もあります。鉄道が便利になれば、何もしなくても車から鉄道にシフトします。
でももっと利用しやすい交通機関があってもいいのになあと思ってました。
バスは乗ってるだけで不安な気持ちになることもあるし、時刻表もあてにならないし。
明治時代から昭和初期くらいまでさかのぼれば別でしょうけど、もはや鉄道事業は単体では「儲かる事業」ではない(=赤字で当然、黒字になればそれこそ儲けもの)ということをはっきし認識させて、ではどうするかということを考えないといけないんでしょうね。
鉄道ファンの一人としては、先の見えない消極的な考えかたでヤな感じなんですけど。
読売新聞のホームページ(http://chubu.yomiuri.co.jp/news_top/051104_2.htm)を見ていたら、このような記事がありました。
「桃花台線」について、同線の運営会社に出資する愛知県が、導入を検討していた磁気誘導式無人バス(IMTS)でも存続は困難と判断したことが3日、わかった。今月中旬にも表明する。どうして困難なのかは発表を待たないとわからないのですが「乗客がもう増えない」と後ろ向きの経営姿勢になっちゃっているのではないでしょうか。
イチバン最初に取り上げたkyu3_2さんのブログでは、現状の乗客数を基準にと言われますが、ぼくは30000人弱もの人口を抱えている街で、その街のど真ん中を走る電車に3500人(愛知県ホームページ「桃花台線のあり方に関する提言」より)しか乗客がいないことが、おかしい気がします。
提言によると元々12000人の集客をめざしたようですが、これって6000人(ニュータウン住民の5人に1人)が往復すれば達成できる数字という意味だと思うのですが、現状で10人に1人以下しか利用しないとは驚きです。いまの住環境整備がどれだけクルマ優先になってしまっているか、その一端を見た気がします。
だんだんと桃花台が「クルマを持っていることを前提に整備される街」・「クルマを持っていない人のことは二の次にする街」になってしまっていくようで心配です。
就職活動をしていたときには、ピーチライナーで未来への不安を抱えながら上末まで受験に行ったことがあって、合格した際には小牧も居住候補地でした(試験に落ちたので、結局は住むことがなかったですけど)。
その縁の一部をもぎとられるようで、さびしいニュースでした。
#試験に落ちた理由は「試験科目に“懸垂”があったから」だと、いまだに根に持っていたりする(笑)。
(参考記事)
2005.10.26 鉄道ジャーナル12月号から
(2005.11.19追記)
たべちゃんさんのココログからトラックバックがあったので、こちらからもトラックバックを打ちました。
(2005.12.09追記)
masakingさんのココログからトラックバックがあったので、こちらからもトラックバックを打ちました。
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この記事へのコメントは終了しました。
コメント
こんにちは。私の blog に、コメント&トラックバック、ありがとうございました。
参考に挙げている「読売新聞」の記事ですが、私も読みました。その事については、今度まとめて、記事にするつもりです。
>だんだんと桃花台が「クルマを持っていることを前提に整備される街」・「クルマを持っていない人のことは二の次にする街」になってしまっていくようで心配です。
この事ですが、桃花台はすでにそうなってしまっているのが、現状です。特に「クルマを持っていない人のことは二の次にする街」という表現は、まさに当たっています。桃花台の街を歩いてもらえば、すぐに解かると思います。横断歩道は整備されていないし、無駄な歩道橋は、たくさんあります。
「クルマを持っていることを前提に整備される街」という点は、現在では不十分ですが、そうなっていかざるを得ません。と言うのは、住民の需要があるからです。
住民のほとんどが、車で移動しています。普段はバスに乗っている人でも、たいていの家庭では、2・3台の車を所有していることでしょう。しかしその割りに、駐車場が不足しています。そして、これからさらに住民が増える予定になっています。なのでこの問題は、とても深刻です。
桃花台線の存続を維持していくよりも、廃止をした方が良いという考えには、それらの問題も理由の中に入っています。
例えば跡地利用に、駐車場を作る。また桃花台線への投資を止めて、横断歩道や街の整備に当てる等です。桃花台線を廃止して、これらの策を実行した方が、私は桃花台に住んでいる人にとっても、大きな利益になると考えています。
投稿: kyu3 | 2005年11月 5日 (土) 07時16分
こんにちは。
僕も車に乗らない人です。でも、妻が運転するので週末の買い物には困らないのですが・・・。
さて、週末過ごす家康ゆかりの街も車前提の地域です。でも住まいは、鉄道駅&大型商業施設まで歩いていける事を前提に選択しました。
投稿: ぞう | 2005年11月 6日 (日) 05時51分
ちゃいにーずさん、ごめんなさい!m( )m
2重トラックバックに、なってしまいました。
「Excite ブログ」の調子がおかしいようで、他のブログでも、・・・。「Excite」に、メールを送ろうかと思っています。
投稿: kyu3 | 2005年11月 6日 (日) 08時51分
<kyu3さん>
春に桃花台東駅から桃花台駅まで歩いたのですが、クルマはビュンビュン飛ばしているのに、人通りがなくて予想外でした。
ニュータウン内の移動がどのくらいあるのかわかりませんが、ピーチライナーとクルマの利用率の差の一端を見た気がしました。
トラックバックがダブったのは、後ほどひとつを削除しておきますね。
投稿: ちゃいにーず | 2005年11月 9日 (水) 19時25分
<ぞうさん>
電車で移動することも想定できる環境にある人は、ふだんクルマで通勤する場合でも、駅前に住みたいと思うんでしょうね(^^)。
自分がクルマを持つようになったとしても、ぞうさんと同じような選択になると思います。
投稿: ちゃいにーず | 2005年11月 9日 (水) 19時30分
こんばんは。桃花台線のことについて記事を書きましたので、トラックバックさせていただきます。
投稿: たべちゃん | 2005年11月16日 (水) 21時44分
<たべちゃんさん>
桃花台線は人口密集地とまでは言えないかも知れませんが、集客が見込めるところであるにもかかわらず廃止の方針が出そうな路線であるため、今後とも注視する必要がありますよね。
こちらも進展があれば、さらに記事を書いていこうと思っております。
投稿: ちゃいにーず | 2005年11月19日 (土) 00時01分
初めまして。
確かに、この地方は車が結構愛用される土地柄でもあるのでしょうが・・・・。
ピーチライナーの問題点は、一言、シームレスでない、ということです。
コンテンツとしての桃花台線は出来たときから使いづらかった。だから誰も利用しなかった、ということなのです。
ま、今はガイドウエイバスもあるので・・・といきたいところですが、他の方式に比べると確かに利用者の割合としては割高なんですよね。事業費が。
ただ、シームレスを考えるならば、他の方式より(IMTSも実用化が2009年度からだから間に合わないんですよね・・・)ガイドウエイバスの方がいいように思えますし、それによって利用者が増えると思いますが。
ちなみに、この事は、こちらでも述べたいと思いますので、よろしくお願い致します。
名古屋交通・歴史コラム
http://sun.ap.teacup.com/traffic/
投稿: りふ(竜)=なごやん | 2005年11月20日 (日) 19時46分
<りふ(竜)=なごやんさん>
ある程度の利便性があれば、シームレスは二の次かと思いましたが、代替手段があったのでそっちに流れちゃったというところでしょうか(^^;)。
リンク先に行こうとしたのですが、重すぎて全然たどり着けませんでした。後日見させていただこうと思います。
投稿: ちゃいにーず | 2005年11月20日 (日) 22時47分