柳沢きみおのAKB批判
今週号の週刊新潮(2010年9月16日号)を読んでいたら、このようなことが書かれていました。
この「総選挙」は、私に言わせれば「公開処刑」以外の何ものでもありません
柳沢きみおの連載である「なんだかなァ人生」において、今週は『人気投票』と題してAKB48の総選挙に対する思いが書かれていました。
柳沢の連載は漫画家である氏らしく、読者にわかりやすく表現されて気に入っている連載だったのですが、今週は少し異質に感じました。
ぼくはここまで、自分の解釈でAKB48と書きましたが、柳沢は・・・
大人気のあの“少女集団”
や
鵜飼いの親玉である作詞家
という書きかたをしていて、批判対象にしている存在をぼかしています。
批判したいのはAKBそのものでなく、その裏であやつっている存在だからということでしょうが、中途半端な批判にとどまった印象を受けました。どうせ悪口を書くなら、AKBのメンバーとか秋元康とかきちんと書いてほしいです。言っていることは必ずしも間違っている気はしないのですが、対象を抽象的にすることで批判が弱くなっている気がするし、逃げをつくっているようにも読めます。
こういう「伏せ字にする」とか「抽象的に批判する」のって、雑誌にしろネットでの書込みにしろ、読後感がすごく悪いんですよね。正面から批判できないなら、題材にしないでほしいんですけどって感じで。
柳沢の文章を読んでAKB以外の存在を思い浮かべる人はほとんどいないのでしょうが、週刊新潮は(ぼくは大好きですが)オヤジ雑誌なのですから、間違って連想する人だっておるんじゃないかと心配です。間違われた側はいい迷惑でしょうし、こんな書きかたじゃ批判したい相手に批判は届かないでしょう。
もっとも、かつてジャンプの「アンケートはがき至上主義」で自分が苦痛を味わった経験から、総選挙で彼女たちが病んでいるんじゃないかと心配する気持ちはわかるんですけどね。
オタクに対する解釈も柳沢のねじ曲がった感覚であって、そう呼ばれて喜ぶ人だっておると思うし(ぼくは言葉自体は悪くなく、言葉に差別意識を包含させることが問題だと思っています)。1位から2位に転落した子のグラビアに対する感想だって、それが痛々しく感じるかはそれこそ見た人それぞれだしのん。
それほど今週の書きぶりは、ちとひどいなと。
ぼくの「主観」ですけどね。
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コメント
週刊新潮では、流浪の連載「大市民シリーズ」のように書けなかったということでしょうか。それとも編集の段階でなにかあったのかも。
思っていることを思っているように言ってしまうと思わぬことになってしまうような時代なのでしょうか?
世良満久
〆
投稿: 世良満久 | 2010年9月11日 (土) 07時00分
その記事を読みました。どうも非常に少なくて偏った情報だけで批判してますね。それだけオヤジ世代にはAKB48の情報はそれだけ伝わってない証拠であります。
「AKB48総選挙」はプロ野球「オールスター」や中央競馬「有馬記念」のファン投票みたいなもので、プロ野球で2軍だけで終わる選手が多いとか、中央競馬で1勝もできずに引退する馬やあまり勝てずに引退する騎手がすごく多いとかのように、アイドルグループにプロスポーツの競争原理はそぐわないという考えでしょうか。
投稿: オフサイド | 2010年9月11日 (土) 17時42分
<世良さん>
>編集の段階でなにかあったのかも。
これは考えました。
AKBサイドが雑誌を押さえ込んで、編集に圧力を掛けることは、一般的にはありそうです。
新潮というオヤジ系にまで、そんなことをしなイカンのかは、はなはだ疑問なんですけどね(^^;)。
投稿: ちゃいにーず | 2010年9月11日 (土) 22時26分
<オフサイドさん>
>非常に少なくて偏った情報だけで批判してますね。
世の中に「絶対に正しいこと」や「正義」や「客観的なこと」なんて、そもそも存在しないとぼくは思っているので、事象に批判するのは全然かまわないと思うんですよね。
相手が誰だか(一見)わからなくして、責任逃れをしている(ように見える)のがイヤだけで。
>競争原理はそぐわないという考えでしょうか。
ぼくも競争原理では弾かれるクチなので、柳沢の書きぶりに「そういう面はあるよね」と賛同はできるんですけどね。
書きぶりで台無しになった気がして、ホントに残念でした。
投稿: ちゃいにーず | 2010年9月11日 (土) 22時38分