きょうのできごと(110304)
1:きょうの話し相手
ふだんは「こういうものがほしい」と言う人に、どうすれば提供できるのかという可能性を考えるのですが、きょうは「いま持っているのを捨ててしまいたい」という人の相手。あればあったで困らないはずなのに、あえていらないという理由が解せなくて2時間ほど交渉。理屈としてはあり得るけど「いらない」という需要を満足させるのは、なかなか難しいね。いまあるものを捨てたら、捨てたそのものを取戻すことは、まず不可能だもん。
相手の言うことは「究極の目的達成のための手段」ということがわかったので、現状では捨てない方がいいんじゃないかという念押しをしてきょうは終了。
2:立場が変われば言うことも変わる
週刊新潮で連続掲載している、日本消費者金融協会による広告記事。いままでの井戸美枝に加えて、今回の第5回は小説家の山本一力による「過払い騒動を憂う」を出してきました。
いままでの井戸の言い分は、広告しているという立場の違いからすれば「もっとも」と思えるところがあったけど、山本の言い分を聞かされると「そう言いますか」と敬遠姿勢がやっぱし出てきてしまいます。
契約を守る姿勢をわきまえるのは当然だし、それで窮乏を乗越えた人がおるのもわかるけど、「窮乏に輪をかけてしまった人のことをどう考えるか」が問われるんですよね。大多数の幸せのためには、少数者の犠牲はしかたないと誰が説得するんでしょう。借りて助かった人が、借りて窮境に陥った人を説得できるわけないんだし。
山本の言うような筋を見て、強者の意見には乗りたくないと思いました。いざとなれば国が悪いと言う「他人に責任を被せておいて、後は知らぬ存ぜぬ」という生きかたをぼくはしたくないと思わせる、自分を見返すきっかけになる広告でした。そういう考えが跋扈するから、日本が立行かなくなっとるんだろうし。
広告に限らないけど、すべての意見はその人の主観なのであって、客観的意見なんてものはありえません。
そのことを、絶対に忘れてはいけないですね。
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