東海道線金山駅に、拡張余地はあるのか
ちょこっと前のこと、日本電気協会中部支部のホームページ(PDFです)を見ていて、気になったことがありました。
引用元の記事には、金山総合駅の構想段階のイラストがあるのですが、そこでは東海道線のホームが将来構想として、南側を拡幅する感じで2面3線とされとるんです(4ページ中の2ページめ)。
でも、実際の金山駅における東海道線は、金山総合駅開業時から1面2線で変化はありません。
そこで、先週末に金山に出た際にそれらしき痕跡があるのかを、少ない時間ではありましたが確かめてみました。
まずは外観から。
高座橋から中央線と東海道線のホームを見比べてみました。
中央線のホームと比べると、東海道線のホームは床下に違いがあるのがわかります。上り線側はガッチシ固められていますが、下り線側は床下にすきまが多く、削ることも考慮しているように見えました。
東海道線のホームに降りてみました。
確かに聞かされると、上り線の階段脇はめっちゃんこ待ちスペースが狭いんです。高速の貨物列車が通過するときなんか、結構な突風になるもんね。
むかしは「白線の内側にお下がりください」だったけど、いまでは「黄色い線の内側にお下がりください」なので、上り線側の階段脇は居場所が全然なくなってまってます。
結果的にこの逃げ場所のなくなったところは、降車優先エリアとして周知がされているところです。
バリアフリーの風潮が広まって下り線側にエレベータが設置される前は、上り線と下り線で「なんで、こんな階段をかたがせて置いとるんだ」と思ったこともありました。
東海道下り線向かいにある斜壁も、これってなんだとなれば考えうるわけです。
さらに、あとづけの話しになってしまうかも・・・ですが。
東海道線の下り線は、金山駅を出発すると不自然なカーブがあるんですよね。これなんかも、東海道線の下り線は「ホームを削って、将来は中線化」を想定してたから・・・なんて妄想もできたりします。
金山総合駅の構想ができたのは、敗戦後の復興計画によるものです。名古屋における国鉄は、南方貨物線ですら頓挫した現状なのであって、JRが発足してから25年強が経ち・来月で金山総合駅開業からも25年が経つこの時勢を思うと、いまから拡張なんてのは現実味がありません。
また、先にも書きましたがバリアフリー対応でエレベータを設置したので、下り線側のホームを削る余裕がなくなってしまっており、技術的にも二面三線化はもうなくなったんだろうと思います。
それでも、数十年前には拡張したい夢を持ってよかったのだというかつての構想、それを金山総合駅開業時にはギリギリ盛り込めたのだということを、平成は20数年経ってから教えてもらったのでした。
こうやって、いろんな事象が歴史的できごとになっていくんでしょうね。
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